第3193段 盟神探湯の如く48度の熱湯に手を入れての歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年3月15日
刈谷市文化協会所属の短歌部会の
月例歌会に次の歌を
いにしへの 盟神探湯の如 手をひたし
浴むを諦む 四十八度の温泉
事前に提出し臨みけり。
※「盟神探湯」とは古代の裁判にて
真偽正邪を裁くのに神に誓ひ手を熱湯に入れ
正しき者は爛れず、邪なるものは爛れる とする
現代からみれば超非科学的なる方法のことなり。
歌の心はその男の好む下野国は那須温泉郷にある
鹿の湯の八の湯温の違ふ浴槽の最高温度の48度の浴槽に
入らむと試みたる折の感慨の作なり。
而して、歌会での評価は難解なる二句でもあり
得点は期待出来ぬ と 思ひをりしが
意外や、意外 賞賛の声を挙げてくれる仲間もゐて
悦に入り 帰路に就きけり。