第3102段 連作『頬杖を衝く』其の拾弐 孫の成長を喜びて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年12月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』287号に
【頬杖を衝く】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その12首目の作は
予の孫は 牛にも馬にも 踏まれずに
大学生か 頬杖を衝く
二句三句は古き時代の慣用句にて
その意は子供の無事の成長を言ふなり。
現代風に申せば、交通事故に遭はずに無事に成長を喜ぶ言なり。
而して、歌の世界にては自分の事を何と表すか?
吾(あ)または(わ)、我(われ)が圧倒的に多く
現代短歌にては男性なれば、僕を多く見掛け
女性なれば私(わたし)(わたくし)にて
その男の場合はかって、吾が輩を好みて用ゐしが
その年齢に相応しきは、予とぞ覚えての作なり。
さらにゆくゆくは、朕と称したき願望あれど
この使用は多くの反感を買ふことが予想され
将来の悩みととぞ覚えけり。