第3031段 継子の尻拭ひの花の歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年9月下旬の或る日
或る短歌大会の作品集を読みて
或る作者の或る作品が目に留まり
歌を
目に留まる 継子の尻拭ひの 花の歌
知らざりし名を 知るは嬉しも
賢明なる読者子の諸兄・諸姉はこの
【継子の尻拭ひの花】をご存知でせうか?
日本の学術名での表記は【ママコノシリヌグイ】
タデ科の一年草にして山野の陰地に自生のいささか地味なる
日本の固有種の植物なり。
而して、名前の由来は
「憎き継子の尻をこの棘のある茎や葉にて拭く」
といふいと恐ろしき事柄に拠るなり。
されどもその花は初夏に咲きいと可憐なり。
日本の動植物名の多様性を改めて知りけり。