第3001段 宇陀の又兵衛桜 其の①
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年8月9月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』286号に
【宇陀の又兵衛桜】と題し連作17首を発表し
評価を世に問ひけり。
その1首目の作は
春ごとに 見では過ごせぬ さくら花
今年は宇陀へ 行きたく願ふ
宇陀は大和の国の東北部に位置する市して
古代より、柿本人麻呂などの伝承豊かなる地なり。
その宇陀に戦国時代、大坂の陣にて豊臣方の武将として活躍せし
後藤又兵衛基次の屋敷跡と伝はる地あり。
その地に樹齢300年を越す通称【又兵衛桜】と呼ぶ枝垂れ桜ありて
令和6年の春、晴れて見に行くことが叶ひての連作の
1首目なり。