新編・伊勢物語 第2985段 すいとんに偲ぶ往時 星原二郎第2985段 すいとんに偲ぶ往時 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和6年8月の終戦記念日を前にして 彼の遠き日々を偲び或る料理を作り 歌を 水団(すいとん)に 往時を偲ぶ 然(さ)は言へど 鶏肉などの 具だくさん美味 戦中・戦後の食糧難の頃 サツマイモ、カボチャ、水団などなどに 飢ゑを凌ぎたる話は人生の諸先輩方より 幾度となく聞きたる事なり。 而して、こんにちの飽食の時代なれども 彼の時代の出来事を忘れぬ事の 重要性を料理と共に嚙み締めけり。