第2863段 桐島聡の死去
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年4月7日
刈谷市は東刈谷市民センターにて毎月開催の
千草会短歌会の月例歌会に
次の歌
腹心の 友と呼ぶ者 持たずして
五十年生き 桐島聡逝く
を事前に提出し臨みけり。
桐島聡は1970年代、新左翼の過激派組織の
東アジア反日武装集団のメンバーにして
連続企業爆破事件の被疑者として
全国に指名手配され
逃亡より49年後の2024年1月25日に入院し
その4日後に癌により死去したる人物なり。
歌の心はその男も道を誤れば斯かる男と同じ運命を
歩みたる可能性を感じ感慨深き人物の50年の人生を
慮っての作なり。
而して、歌会での評価は新聞等にてこの人物の事を
知りゐたる会員からは共感を頂き得点となりしかど
この人物の事を知らざる会員もゐて意見の別れたるは
致し方無きとぞ覚えけり。