第2852段 連作『近江の国にて』其の玖 三橋節子の湖の伝説
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年の早春
念願の近江の国へと行き
滞在したる折の連作を
令和6年4月10日発行の
その男の所属する「桃の会」の機関紙である
桃の会たよりの56号に
『近江の国にて』と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その玖首目の作は
わが命 君への愛に 捧ぐると
描きたまひし 「湖の伝説」
「湖の伝説」とは第2850段にて記したる様に
哲学者にして作家の故・梅原猛先生の著書の
『湖の伝説―画家三橋節子の愛と死』を指し
歌の心は三橋節子の命の絶唱を詠みたる作なり。