第2776段 大府の温泉施設の露天風呂にて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年1月9日
JAあぐりタウンげんきの郷の「めぐみの湯」を
この年の初温泉に選び行きけり。
ひさびさなれば入浴料の値上り仕方なしと肯ひ
露天風呂へと行きけり。
而して、その石の露天風呂の脇にあるものを目に
とまり歌を
石製の メビウスの帯が なぜ此処に
縁も所縁も無き オブジェに悩む
※「メビウスの帯」とは帯を捻りて、その両端を結び付け
表裏の無き構造の摩訶不思議なる図形のこと。
而して、その構造は永遠の輪廻転生をも連想させ
哲学的命題をも暗示させたれば、庶民の憩ひの場である
温泉施設に相応しからず とも思はれ
身体を湯に沈めつつ、思考は沈潜黙想の時を過ごしけり。