第2683段 安曇野の鐘の鳴る丘
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年10月1日の
刈谷市は東刈谷市民センターにて毎月開催の
千草会短歌会の月例歌会に
次の歌
安曇野の とんがり帽子の 時計台
鐘は鳴なねど 歌口遊む
を事前に提出し臨みけり。
歌の心は昭和22年7月5日に始まりたる
NHKのラジオドラマの『鐘の鳴る丘』のモデルとなりたる
戦災孤児を収容せし館を移築し保存の建物を取材せい折の感慨なり。
結句の【歌口遊む】とはラジオドラマの主題歌である
菊田一夫作詞、古関裕而作曲、川田正子うたふ
『とんがり帽子』の歌のことなり。
文脈から判断すれば歌を口遊むのは時計台となる
との意見もありしかど物理的に建物である時計台が
歌を口遊む事はあり得ないことにて
勿論、
♪緑の丘の赤い屋根♪ ♪とんがり帽子の時計台鐘♪
♪鐘が鳴ります♪ ♪キンコンカン メイメイ小ヤギも啼いてます♪
と口遊みたるはその男本人にて自慢の喉にてその一部を披露し
仲間より拍手をいただきけり。
而して歌会での評価は大ヒットのドラマと主題歌にて
多くの共感をいただきしが得点は伸びず物足りなさを感じけり。