第2671段 連作『縄文を』其の拾肆 蝦夷は縄文
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年9月7日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』282号に
【縄文を】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その14首目の作は
蝦夷こそ われらが祖の 縄文の
ヒトにて何ぞ 討つやヤマトは
蝦夷とは「えぞ」の古称にして
具体的には渡来系の弥生人から見た縄文人への蔑称なり。
飛騨地方に伝はる円空作の最高傑作と言はれる鬼神の
「両面宿儺」の正体とは時の大和朝廷に逆らひたる縄文人にて
信州の安曇野に「大王山葵園」にその名を残し伝へる
「魏石鬼八面大王」もまた然り。
有名なのは坂上田村麻呂により征伐されたと伝はる
蝦夷の阿弖流為などなど
歴史は征服者の都合の良い様に伝へるものであり
敗者の多くは闇に消されゆくのである。