第2663段 連作『縄文を』其の陸 縄文の死者の行く山
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年9月7日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』282号に
【縄文を】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その6首目の作は
那岐山は 津山の人の 死ののちの
魂還くところ 拝みまつる
那岐山とは吉備の国の津山の東北に位置する聖なる山。
縄文人の多くは死者はどこへ行くのか?
その縄文人の住たる地域の近き山に還りゆくと考へてゐたのは
間違ひなかろうと信じる。
其の一例を具体的なる固有名詞にて言ひ表したる作なり。