第2661段 連作『縄文を』其の肆 大海を渡る縄文の祖先
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年9月7日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』282号に
【縄文を】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その4首目の作は
血が騒ぐ 海原はるか 小舟漕ぎ
渡ると気負ふ 祖ら浮かべば
日本人の祖先が何処から、どのルートを通り
この日本列島へと来たのかは
色々な説があり、色々なるルートが考へられるのであるが
大陸と地続きの頃に既に定住してゐたのか?
大陸より離れ島国となりての後に移り来たのか?
定かなること学者にあれねば科学的なる究明は先生方に任せて
独断と偏見を怖れず言へば
アフリカを出でたる人類の祖先が長き時間をかけ
この日本に来たのは疑ふ余地はなく
おそらく大陸と地続き頃に徒歩にて来る者
氷河期に氷たる上をシベリア方面より来たる者
南より黒潮海流に乗り舟にて来たる者
様々とぞ覚えけり。
その或る一群の様子を想ひ浮かべての作なり。