第2643段 東日本大震災の折のTシャツ
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年8月下旬の或る日
この年は残暑厳しく暑さが収まる頃の意の「処暑」と
なりても熱中症の危険の軽減することなければ
不要不急の外出を避け
エアコンの効きたる部屋にTシャツ一枚にて過ごせば
歌を
一枚の Tシャツなれども みちのくの
思ひ出深く 棄て難く着る
そのTシャツとは東日本大震災の翌年
犠牲者への鎮魂と慰霊の2週間に及ぶ
東北の太平洋側を巡りたる折に買ひ求めるシャツにて
背中には大きく「東北魂 ネバーギブアップ」と
プリントされてゐて
折々に着用してゐれば傷み疲れつつあるシャツなり。