第2588段 飲食店での褒め言葉
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年6月17日
刈谷市文化協会所属の短歌部会の
月例歌会に次の歌を
〈おいしい〉の 〈お〉は接頭語 取りて言ふ
〈愛しであつた〉と 蕎麦屋を出づる
事前に提出し臨みけり。
歌の心はその男の飲食店での最大級の褒め言葉なり。
更に付け加へるならば〈また来やう〉
似た褒め言葉では〈御馳走様〉の〈御〉を取り去りての
〈馳走であった〉なり。
而して、歌会での評価は諧謔、滑稽味との解釈もありしかど
その男、その点を否定し持て成す側の店と客との関係は
五分と五分なれば敬語は必要に非ず
との見解に拠りての抒情なり。