新編・伊勢物語 第2566段 会心作の完成の時は 星原二郎第2566段 会心作の完成の時は 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和5年5月の下旬の或る日 苦しみの後にまとまりたる歌に対して 歌を 歌一首 苦吟の果てに まとまれば 発表を待たず 祝杯を挙ぐ 作家の瀬戸内寂聴は小説を書き上げたる時の感慨を エクスタシーに准へて「いった~」とか声に出し 叫びたるとか… 歌人なれば会心作の歌の完成時はまさに同じ境地なり。