第2488段 水の歌 其の拾弐
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年3月3日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』280号に
【水を】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その12首目の作は
オアシスの 水を目前に 手を延べて
倒れ逝きたる 砂漠の男
歌の心は砂漠の民であるベドウィンのある男
僅か泉から数十メートル手前にて
水に飢え死に絶へたる
ある映画のエピソードより生まれたる作なり。
その映画『アラビアのローレンス』か
定かならざるなり。