第2486段 水の歌 其の拾
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年3月3日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』280号に
【水を】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その10首目の作は
若水を 汲みて寿ぐ 新玉の
年の始めの 朝すがしく
若水とは新年の元日の朝に井戸水を汲み
氏神様や歳神様に捧げる日本の古来からの習慣をいふなり。
俳句の季語では当然のことながら季は【新年】なり。
斯かる新年を賀する歌は類型である事を拒まず
否、むしろ伝統を踏まえる事が大事とぞ覚えけり。