新編・伊勢物語 第2430段 退院後の一杯の酒 星原二郎第2430段 退院後の一杯の酒 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和5年1月上旬の或る日 美濃の国は郡上市大和町にある 平野醸造株式会社が募集したる 【一から百酒 やまとうた】にその男の まう一首の歌 治療終へ 退院(かへり)来たりて 一杯の 酒のうまさよ 命嘉(よみ)する も入選し、歌の折り紙となり 売り出されけり。 【嘉する】とは【喜ぶこと】【祝ふこと】の古語にて 命ある事のめでたさを讃への作なり。