第2407段 造語の歌 其の拾参
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和4年12月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』279号に
【造語の歌】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その13首目の作は
「友釣り」と 云へども友に あらざりき
「囮釣り」にて 鮎は美味しも
川魚の女王とも清流の女王とも呼ばれ
清流釣りの人気の鮎にて
まことに美味にてその男の最も好む魚が鮎なり。
而して、その漁猟方法はいろいろあれども
鮎の餌は川苔なれば、他の魚のやうに餌を用ゐての釣りは
成立せず、縄張りを持ち侵入の他の鮎を追いかけ回し
排除する習性を利用しての囮の鮎に針を付けての
引っ掛ける漁を一般的に「友釣り」と云ふのであるが
のそ実態を鑑みての作なり。