新編・伊勢物語 第2251段 若き日の旅の思ひ出 星原二郎第2251段 若き日の旅の思ひ出 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年7月の或る日 18歳の時の初めての一人旅にて行きたる 春の四国路を思ひ出し 歌を 直土(ひたつち)に 寝ねて夜明けを 迎へたる 若き日の旅 老ゆれど忘れず 頃は三月の下旬 道端に寝袋一つにて、時には淡雪の舞ひたる事も ありて凍えたることもありありとしみじみ懐かしみけり。