新編・伊勢物語 第2220段 予定無き日の朝 星原二郎第2220段 予定無き日の朝 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年5月の或る日の朝 今日の予定を確認のため手帳を開き 歌を 予定なし されど夏さり なにとなく 晴れたる朝は 心愉しも 老いたる者には 《行くところがある》 《会ふひとがゐる》 《やることがある》 この三つがあれば幸せだといふ。 而して、予定無き日は自由の日とぞ覚えければ その日を佳しとするなり。