新編・伊勢物語 第2174段 吟腸の湧かざる日は 星原二郎第2174段 吟腸の湧かざる日は 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和4年4月の陽春の或る日 歌の創作に行き詰まり 歌を 吟腸の 湧かざる今日は 寂しもよ 旅に出でたし 汝妹に逢ひたし と詠み、春のうららかなる昼下がり近くの公園へと行き 今まさに満開の桜の下に佇みけり。 ※「吟(ぎん)腸(ちょう)」とは歌を詠む心のことなり。