新編・伊勢物語 第2133段 桑中の歓の歌 星原二郎第2133段 桑中の歓の歌 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年2月の或る日 惚れたる女人ありて逢ひたる後に帰り来て 振り返りみたび歌を うるはしの 奥処にわれを いざなひて 桑中(さうちゅう)の歓の 冬昼下がり 而して、今の季節は冬季にて結句はかくなりしかど 春夏秋冬の四季を通じての事にて 歌の出来栄えとしてはどの季節が一番 相応しきや?とぞ思ひ亙りてにやけけり。 ※「桑中の歓」とは男女が密かに逢ふことなり。