第2027段 「おしぼり蕎麦」の由来
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和3年10月下旬となり
信州信濃に滞在し坂城町にある
お蕎麦屋の「かいぜ」へと行き
名物である「おしぼり蕎麦」を
たぐりさらに歌を
たかが蕎麦 その一食を 求め来て
「おしぼり蕎麦」の 由来に頷く
と詠み、京都や大阪なれば鰹節、昆布などの
旨味たっぷりの出汁を利かせたそばつゆなれど
山深き昔の信州なればそれらの食材の入手は難しく
身近にある大根をおろし、その汁に生の信州味噌を溶きたる
めんつゆにての食べ方に歴史を感じけり。
而して、「かいぜ」にては「おしぼり蕎麦」と
並びて「おしぼりうどん」も名物なれば
また訪ね行かむと願ひけり。