新編・伊勢物語 第1925段 老いの恋は命懸け 星原二郎第1925段 老いの恋は命懸け 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和3年7月の中旬 惚れたる女人ありけれども コロナ禍により逢ひ難き日々を過ごし やうやうに逢ひ得て 岡本かの子の名歌を思ひ歌を 老いたれば 最後の恋と 思ふゆゑ 命投げ出す 覚悟ですすむ と詠み、晩節を汚す事になるか 岡本かの子作の名歌と名高き 「年々に わが悲しみは深くして いよよ華やぐ いのちなりけり」 の下の句に倣ふか 逡巡する事はなかりけり。