新編・伊勢物語 第千五百八十一段 「八月の歌」 《平和への願い》その弐 星原二郎第千五百八十一段 「八月の歌」 《平和への願い》その弐 昔、男ありけり。今も男あり。 その男令和二年七月下旬 朝日新聞社が募集の 「八月の歌」 《平和への願い》に まう一首 次の歌 戦死せし わが子を恋ふる 母の歌 読めば思ほゆ 断腸の故事 を投稿し吉報を待ちけり。 而して七月十七日の朝日新聞の朝刊に 優秀賞の発表あれども その男のこの作品も見当たらねば悔しき思ひをいだきけり。 歌の心は戦死の母親の嘆き悲しみの 深さを知りて詠みたる作なり。