第千五百二十段 光ファイバーの送信容量
昔、男ありけり。今も男あり。
その男令和二年四月二十九日
三河の国は蒲郡市にて開催の
第35回蒲郡俊成の里短歌大会は
コロナウイルスのため開催中止となれど
次の歌
髪ほどの 光ファイバーの 太さなれ
容量を聞き 昂ぶり触れつ
を事前に提出し吉報を待ちけり。
残念ながら入選の栄誉を得ること能はず
残念なることこの上もなし。
歌の心は昭和の末の頃
東京は三鷹にある通信技術開発研究所にて
開発され実用化されしばかりの光ファイバーの実物を
見て触れて容量は 当時に於いて
ニューヨーク・タイムズの百年分の情報量を僅か
数秒にて世界の何処から何処へでも送信可能なり
との説明を聞き 驚きたる当時を思ひ出しての作なり。