新編・伊勢物語 第千五百十二段 コロナ禍による死者の数 星原二郎第千五百十二段 コロナ禍による死者の数 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和二年四月下旬 連日の世界各国のコロナウイルスによる 感染者と死者の数に対して 歌を 日並(けなら)べて コロナ禍による 死者の数 鰻登りぞ 啞然と見やる と詠み、かってのスペイン風邪による死者 遠くは中世のヨーロッパにて大流行の黒死病と 怖れられたるペストによる死者と 肩を並べる日の来るのでは慄(をのの)きけり。