第千五百四段 鳥の歌【郭公】
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和二年三月十五日発行の
立春知立短歌会の季刊誌の第270号に
『鳥の歌』と題して連作十八首を発表し
評価を世に問ひけり。
其の十八首目は
わが友の 結婚式の 白馬(しろうま)の
教会に聞く 郭公のこゑ
歌の心は
その男の大学時代の親友である今は亡き
山岸幸夫が信州は白馬村の教会にて
結婚式を挙げたる折にあたかも
二人を祝福するがに山のカッコウがしきりと
鳴き声を北アルプスの峰々へ鳴き渡りゐたる
様を詠みたる作なり。