第千四百九十二段 鳥の歌【鶴の鳴き声】
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和二年三月十五日発行の
立春知立短歌会の季刊誌の第270号に
『鳥の歌』と題して連作十八首を発表し
評価を世に問ひけり。
其の陸首目は
鶴の声 優雅優美と 言ひ難く
鳴き交しつつ 落穂ついばむ
筑紫は薩摩の国の出水平野にある
飛来数約一万羽を数へる
「出水市ツル観察センター」へと
バードウォッチングに行きて
生まれたる二作目なり。
歌の心 譬へるなれば
絶世の美女の声はといへば親爺の下手なる
濁声でのカラオケを歌ふに似たり。
まさに天は二物を与えず なり。