新編・伊勢物語 第千四百八十二段 椿大神社にて 星原二郎第千四百八十二段 椿大神社にて 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和二年三月十五日発行の 立春知立短歌会の季刊誌の第270号に 昨年の秋の吟行会の連作 五首を発表し評価を世に問ひけり。 一首目の作品は伊勢の国は鈴鹿市にある 伊勢の国の一宮である椿大神社にての 歌にて 今日の空 降りみ降らずみ 厳(おごそ)かの 気につつまれて 玉砂利を踏む 歌の心、吟行へ行きたる令和元年十月二十四日 その日の朝はたまたま時雨模様にて 境内へと足を踏み入れたる折の属目の作なり。