新編・伊勢物語 第千四百五十三段 慣用句の歌【惚れた腫れた】 星原二郎第千四百五十三段 慣用句の歌【惚れた腫れた】 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和二年の或る月の或る日 初恋の相手を夢に見て 歌を 遠き日の 「惚れた腫れた」を 懐かしみ 一目会ひたき かづちゃんいづこ と詠み その男の初恋の相手 和子ちゃんを五十五年ぶりに 会いたき想ひを募らせけり。