新編・伊勢物語 第千四百五十二段 慣用句の歌【眼鏡にかなふ】 星原二郎第千四百五十二段 慣用句の歌【眼鏡にかなふ】 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和二年の或る月の或る日 或る短歌大会に自信作を投稿し入選通知 来たらず 悔しき思ひをいだき 歌を 選者の 「眼鏡にかなふ」か 否かにて 歌の評価は 十人十色 と詠み 蕎麦屋の言葉の「美味い 不味いは 十人十色」 になぞらへけるが客観的には負け惜しみなれども 悔しがりけり。