第千四百四十八段 慣用句の歌【命に別状】
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和二年二月の或る日
折折、テレビのニュース番組にて
交通事故の報道でアナウンサーの
言ふ言葉に「被害に遭はれた男性(または女性)は
怪我があり病院に運ばれたものの生命に別状はない…」
等はよく聞けども「生命に別状は有る…」を
聞きたることなければ
歌を
ニュースにて 事故の被害者 「命に別状
有り…」を未だ 一度も聞かざる
と詠み 実際に生命に別状が有る場合には
如何なる表現をアナウンサーは用ひるやと
想像力を働かせてみたものの
聞いてみたいものと願ひけり。