第千四百三十七段 チョコレートを一日一個
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和二年二月十四日の聖バレンタインデーを
前にして惚れたる女人ありて
チョコレートを贈られければ
一日に一つづつ頂き
歌を
あなたからの バレンタインの チョコレート
一日一個の 愛が継続
と詠み 甘く美味なるチョコレートに
官能の連想は際限なくひろがり
眼(まなこ)を閉ぢけり。
而して、洋菓子メーカーの陰謀説はさっぱり
聞かなくなりしかど真相は‥
野暮なることこの上なしにや。