新編・伊勢物語 第千四百三十六段 聖バレンタインデーのチョコレート 星原二郎第千四百三十六段 聖バレンタインデーのチョコレート 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和二年二月十四日の聖バレンタインデーを 前にして惚れたる女人ありければ チョコレートを贈られ その一つをいただき 歌を ベルギーの 高級トリュフの チョコレート 口内に貴女(あなた)の 愛がひろがる と詠み 甘く美味なるチョコレートに 官能的なる連想をひろげ 眼(まなこ)を閉ぢけり。