新編・伊勢物語 第千四百二十段 カラオケ店にて 星原二郎第千四百二十段 カラオケ店にて 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和二年一月中旬 或る会の新年会に参加し 二次会となりカラオケ店へと行き 仲間の歌声を聴き 歌を 下手なれど 下手とは言へず カラオケは 気持ちよく歌へ それで充分 と詠み その男の自分の事は棚に上げ 心の内にては仲間のある一人に対して 優越感をいだきけり。