新編・伊勢物語 第千三百七十四段 村上の鮭 其の壱 星原二郎第千三百七十四段 村上の鮭 其の壱 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年十二月十五日発行の 知立立春短歌会発行の季刊誌『立春269号』に 『村上の鮭』と題して連作21首を発表し 評価を世に問ひけり。 作品は 村上の 三面川を 遡(さかのぼ)る 鮭の命を 見むと訪ひ行く NHK カメラと並び 取材する 三面川の 居繰り網漁 浅瀬をば 背鰭を見せて 遡(のぼ)り来る 数多の鮭は 見れども飽かぬ