新編・伊勢物語 第千三百五十一段 美しき極みの紅葉の如き女人 星原二郎第千三百五十一段 美しき極みの紅葉の如き女人 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年十一月は上旬 惚れたる女人ありければ 紅葉の美しさに準へて 歌を 散る前の いろは楓の 紅葉の 美しくして 人もかくある と詠みけり。 この歌はドイツのゲーテの言葉 「人生でいちばん楽しい瞬間は 誰にもわからないふたりだけの言葉で 誰にもわからないふたりだけの秘密や 楽しみを共にいてゐる時である」 に想を得ての作なり。