第千三百三十四段 温泉に入浴中に浮かび来る歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和元年十月十九日
刈谷市文化協会所属の短歌部会の
月例歌会に次の歌を
浮かび来る 歌語は逃さじ そがために
反芻しつつ 温泉より出づ
事前に提出し臨みけり。
歌の心はその男の好むとある露天風呂にて
周囲の山々を眺めし折に浮かび来たる短歌の
断片を温泉だけに沈み再び浮かび上がらぬ
事のなきやうに繰り返し念じし時の作なり。
而して、歌会での評価は似たる経験を持ちたる
会員から多くの賛同をいただきけり。