第千三百二十七段 美味なる清州の酒の羊羹
昔、男ありけり。今も男あり。
その男令和元年十月上旬
やんごとなき用ありて尾張の国は織田信長公の
居城のひとつである清州城のある清須へと行きけり。
行きて用を済ませ、帰り際に
「清州城信長 鬼ころし 酒羊羹」を土産と
たまはれば歌を
珍しき 酒の羊羹 いただけば
菓子屋の祖父と 父と兄に供ふ
と詠み その後 お下がり頂き
久しぶりに美しなる羊羹に舌鼓を打ち讃へけり。
※「美し」とはあまりこんにちでは聞かれぬ言葉なれども
古き大和言葉なり。
時代は下り女性言葉の「お」が付き
更に時代は下り、したに「い」が付き
「おいしい(美味しい)」が
食物に対する褒め言葉となり定着せしとぞ覚ゆ。