新編・伊勢物語 第千二百八十五段 旅行前夜 星原二郎第千二百八十五段 旅行前夜 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年八月下旬 翌日からの旅行の前夜 歌を 幾歳を 心に願ひし 旅行にて 行き先思ひ 今宵たかぶる と詠み 遠足前夜の小学生の如く 枕辺に旅行鞄を置き 室内の照明を消しけり。