新編・伊勢物語 第千二百八十一段 知立駅前のカラオケ酒場 星原二郎第千二百八十一段 知立駅前のカラオケ酒場 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年八月の或る日 馴染みの知立駅前にある居酒屋 「よっちゃん」へ行き よく顔を合はせる客と親しくなりて 歌を 作業員は 作業着のまま 来てうたふ 知立駅前 カラオケ酒場 と詠み 数時間を 飲み 歌ひ 喰ひ かつ お喋りをして過ごしけり。 而して、作業着の男の身の上の事などは 野暮なる事と訊かざりけり。