新編・伊勢物語 第千二百七十六段 観葉植物の幸福の木の開花 星原二郎第千二百七十六段 観葉植物の幸福の木の開花 昔、男ありけり。今も男あり。 その男令和元年八月 連日の猛暑と台風10号の接近により 自宅マンションにて 籠りて過ごす日の多く 歌を 幽閉の 如き暮らしの 日日なれど 咲かむとすなり 幸福の木の花 と詠み 約三十年前に入居のお祝ひに いただきたる観葉植物の幸福の木の花 幾度目かの開花を認め 吉事の予兆とぞ覚えければ 如何なる吉報なりやと胸躍らせけり。