第千二百十七段 山刀伐峠を越えて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和元年六月八日
播磨の国は小野市にて
第30回小野市短歌フォーラムに
次の作品
そぞろ神 われにも憑けば とめがたく
山刀伐峠を 今日は越えゆく
を事前に提出し入選通知を待ちけり。
されど、待てど暮らせど来たらねば
小野市へ訪問を見合はせけり。
歌の舞台の山刀伐峠は出羽の国にある峠にて
松尾芭蕉翁の「奥の細道」にて
危うき目にも遭ふのではと怯えたる難所なり。
「そぞろ神」も「奥の細道」の冒頭に出でくる
言葉にして多分に「奥の細道」を意識したる歌なり。