新編・伊勢物語 第千二百六段 高浜の鬼の道 星原二郎第千二百六段 高浜の鬼の道 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和元年五月の或る日 高浜市へとやんごとなき用により行きけり。 行きて歌を 高浜に 鬼の道とふ 坂ありて 瓦畳は 夏の日に照る と詠み 石畳の道はあちらこちらにあれども 瓦畳の道は全国的にも珍しく 三州瓦の産地だけのことはあると 頷き歩き廻りけり。 因みに「鬼の道」の「鬼」とは鬼瓦の略称なり。