新編・伊勢物語 第千百四十段 綿菓子の如き浮雲 星原二郎第千百四十段 綿菓子の如き浮雲 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十一年三月二十一日の 伊予の国は松山市に於いて開催の 第24回 「はがき歌」全国コンテストに参加のため 四国に赴き四国の空を眺めて 歌を 浮雲は 綿菓子さながら ただよひて 仰ぎ飽かずも 春の碧空 と詠み 正岡子規先生の言葉の 夏の雲は巌の如く 秋の雲は砂の如く 冬の雲は鉛の如く 春の雲は綿の如し と言ひたるを肯ひけり。