新編・伊勢物語 第千百三十八段 祖先の霊魂の棲む家 星原二郎第千百三十八段 祖先の霊魂の棲む家 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十一年三月二十五日 角川書店主催の 第10回角川全国短歌大賞の自由題の部に 次の作品 み祖(おや)らの たましひ今も 棲みゐたる 豊川かみの ふるさとの家 をもて募集に応募し 大賞受賞の知らせを待ちけり。 しかして短歌大賞での結果は 予選通過すらならず悔しき思いをいだきけり。 歌の心はその男の祖先の地である 豊川源流域の奥三河を恋ひ慕ふ思ひなり。