第千九十七段 聖誕祭の前後
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、平成三十一年一月三十一日の
朝日新聞の地方版の「東海歌壇」に
次の作品も投稿し
当日を楽しみに待ちけり。
作品は
クリスマス 関りあらねば 朝より
「源氏」を読みて 賀状書き継ぐ
而して当日、朝日新聞を開き見れば
此の作品も見当たらず悔しき思ひをいだきけり。
作品の創作は昨年のクリスマスなれば
投稿の時期も誤りたるとぞ覚ゆ。
因みにその男、切支丹伴天連にあらざれば
聖誕祭もハロウィンもバレンタインデーも
いと無関心に過ごしけり。