新編・伊勢物語 第千九十四段 君の笑顔の 星原二郎第千九十四段 君の笑顔の 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十一年一月 その男の懸想人の笑顔を思ひ 歌に詠みて曰く うつしみの 六十路の胸に 灯をともす 君が笑顔の なしとせなくに と詠み この愛もまた永遠なるものではなく 会者定離 愛別離苦 とぞ知りゐたれども 出来得る限りの継続を望みけり。